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結腸直腸癌患者の免疫系におよぼす麻酔の影響

・結腸直腸癌(CRC)は世界中で高い罹患率と死亡率をもたらす主な原因の筆頭である。外科的切除がCRCに対する最も有効な治療法である。しかしながら、手術反応によるストレスが身体の免疫を壊してしまい、癌細胞の播種や遠隔転移の可能性を高めてしまう可能性がある。麻酔はストレス反応をコントロールする有効な方法であり、最近の基礎的ならびに臨床的な研究により、麻酔や麻酔関連の薬剤が周術期において結腸直腸癌患者の免疫系へ直接的にしても間接的にしても影響をおよぼしうる、ということが分かってきた。したがって、こうした薬剤がCRC手術患者の予後に影響をおよぼす可能性がある。このレビューでは、現在の時点で利用できるデータを用いて、麻酔や麻酔関連の薬剤がCRC患者の周術期免疫機能・術後再発と遠隔転移におよぼす影響を要約しようとこころみた。CRC患者の最も適格な麻酔法を決定することが非常に重要となる。




by anaesthetist | 2018-06-04 23:19 | 悪性腫瘍 | Comments(0)