帝王切開に対する脊髄くも膜下モルヒネ投与後の掻痒:頻度・重症度・血清セロトニン値との関連性

・掻痒は脊髄くも膜下モルヒネの最もよくある副作用で、特に妊産婦において顕著である。正確な機序ははっきりせず、可能性のある機序がたくさん提唱されている。こうしたなかに、脊髄くも膜下モルヒネによる5-ヒドロキシトリプタミン、サブタイプ3受容体の活性化がある。

・40人の妊産婦が待機的帝王切開を脊髄くも膜下麻酔下でうけて20人ずつの2群に、この前向き無作為化研究では分けられた。両群とも脊髄くも膜下に0.5%高比重ブピバカイン(2〜3ml)を投与され、加えて1群(M100)ではモルヒネ100μgと2群(M200)ではモルヒネ200μgも投与された。2回の血液採取をそれぞれの患者でセロトニン評価のために、術前と術後4時間でおこなった。術後、全ての患者で、掻痒(頻度と重症度)・疼痛(視覚的アナログ疼痛スケール)・初回鎮痛薬要求時間・24時間以内に必要な鎮痛薬総量について評価した。

・血清セロトニン値は術後、有意に上昇し、M100群とM200群でそれぞれ283%と556%の増加となった(P<0.05)。掻痒の頻度は、M100群で55%、M200群で75%であった(P=0.32)。術後掻痒の重症度は、6時間と8時間でM100群よりもM200群において有意に高かった(P<0.05);他の時間ではそうではなかった。術後鎮痛は、鎮痛薬総量のみならず、両群で同等であった。

・血清セロトニン値は、両群で術後において有意に上昇し、これは脊髄くも膜下モルヒネ投与による掻痒の原因についてのセロトニンの役割を示唆している。




[PR]
by anaesthetist | 2018-03-19 23:34 | 帝王切開 | Comments(0)