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成人集団での鼻喉頭距離と入手できる経鼻気管チューブの評価

・あらかじめ変形させた経鼻気管内チューブ(NETs)は、その曲がったデザインのためにあらかじめ決められた挿入の深さとなる。サイズ表示は内径であるものの、メーカーの違う同サイズチューブの対応する長さや比率は、成人集団での鼻喉頭距離(NLDs)データがおそらく不足しているために、相当なバラツキがみられる。それゆえに最適にあうNETを選択することは難しく、気管支内挿管や反対に声帯レベルでのカフ膨張といったリスクがある。この研究の目的として、いくつかのメーカーの入手できるNETsの測定値とくらべて、NLDのレントゲンによる描出に基づいた、NLDの予測モデルと最適なNETをえらぶ選択ガイドを作成しようとした。

・当施設の倫理委員会による審査後、多様な成人集団における頭部・頸部・上胸部の388のコンピューター断層撮影(CT)画像が対象となった。鼻孔から甲状軟骨下端までの平均距離を測定した。さまざまなメーカーのNETsを測定し、レントゲンによる解析からえられたNLDと比較した。患者の性別・身長・体重を分位点回帰モデルの共変数としてとらえて、NLDを予測した。

・200人の患者からなるデータが解析された。NLDは、性別・身長・体重と関連した。身長を唯一の共変数として使った単純な分位点回帰モデルにより、正確なNLDを予測するのに充分であった。独立したテストデータにおける妥当性を検討すると、NLD予測値の92.8%がNLD実測値から±20mm以内であった。同サイズのNETsを測定すると、外径・比率・鼻咽頭部分・ガイドマークにおいて、相当なバラツキがみられた。解剖学的なNLDを含む、弯曲部からカフまでの長さの差は、同サイズで218〜270mmの範囲内であった。

・信頼できるNLDの予測は単純に身長からえられ、この公式 NLD(mm)=-13.2+1.1×身長(cm)となった。さまざまなメーカーのチューブ長は相当にバラツキがあるため、弯曲部からカフまでの距離にあたるチューブの長さについて追加情報をえることでもっと正確なチューブの選択をできるようになるだろう。




by anaesthetist | 2019-06-07 23:44 | 気管内挿管・マスク換気 | Comments(0)