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小児における気管内チューブサイズの選択:どの公式が最良?

・様々な公式が提唱されて、小児における適切なサイズの気管内チューブを推定しようとしてきた。この研究では、小児におけるカフ付気管内チューブを選択する公式でよく使用されたもの3つを前向きに比較した。

・患者を無作為化して3つの公式(Duracher・Cole・Khine)のうち1つに割りつけて、気管内挿管するカフ付気管内チューブサイズを検証しようとした。チューブの適合をチェックして、カフ内圧の測定はカフ圧計を使った。喘鳴・咽頭痛・嗄声の術後頻度を麻酔後回復室で術後2時間・4時間・24時間に記録した。

・研究の対象集団は8歳以下の135人の患者で、年齢・体重・性別に基づいて3群に等分した。カフ内圧・気道を密閉するのに必要な量・カフ内圧が20や30cmH₂O以上になる回数は、3群で差異はなかった。6回のチューブ交換がCole群で必要となる一方、Duracher群でチューブ交換が必要となることはなかった(p<0.05)。0〜2時間・2〜4時間・24時間で有害事象(咽頭痛・嗄声・喘鳴)の術後頻度は、Duracher群とくらべて、Cole群でより高かった。

・ポリウレタンカフの気管内チューブを使うと、Duracher公式は適切なサイズを選択するのに最良の推定となった。




by anaesthetist | 2020-04-06 22:58 | 小児麻酔 | Comments(0)